勝美印刷株式会社 鳥取支店 新社屋

  

 

勝美印刷株式会社 鳥取支店 新社屋

 

概要

建築場所 鳥取県東伯郡湯梨浜町
竣工 2018年12月
設計 株式会社 TEAM STUDIO ARCHITECTS(コンセプト策定・デザイン企画)・あい設計(実施設計)
施工 株式会社 平田組

広報担当より

正面まで来た人に驚きを与えるオフィス

のどかな田園風景にある、白いファクトリー(工場)のように見える建築が「勝美印刷株式会社 鳥取支店 新社屋」です。
このオフィスへは、ファクトリー(工場)のような建物後側からアクセスしますが、正面まで到着したときに多くの人に驚きを与えることでしょう。
会社の顔となる玄関部分は、開放的で明るく、アクセントとして配されたレンガの壁が重厚感をも感じさせるものとなっています。
同様にオフィス内に入っても開放的で明るく、どこか海外の企業のそれに感じるかもしれません。
このように、この建築全体においては、広く、明るく、シンプルなオフィスに見えます。
しかし、この建築が完成するまでには、シンプルとは言えない関係者の想いや苦労、たくさんの時間などがかかっています。

オフィスが持つ多くの役割に応えるために

「勝美印刷株式会社 鳥取支店 新社屋」は、タイトルのとおり印刷会社のオフィスです。
このオフィスを設計するにあたっては、多くの役職員の方々のご協力を頂戴しました。
部署を横断するようなミーティングを定期的に開催していただき、それをコンセプトまで昇華していただいたりなど、建築家に任せっきりになってしまう場合も多い中、本当に多くのお時間をいただきました。
このような議論を経て、チームスタジオアーキテクツでは以下のような点を考慮してデザインに取り組むことができました。

・クリエイティブな才能を持った社員の方々がその才能を十分発揮できるように
・社員の方々が自社に誇りを感じ、力を集結させられるように
・才能を持った社員候補者(リクルート対象者)に「あのようなオフィスで働いてみたい」と思わせることができるように
・地域の人にも興味を持っていただけるように
・将来的には地域の人が交流できるような拠点(大きな樹)になれるように

これらの想いが建築デザインの各所で表現されています。

成長する大きな樹のように

上でも触れましたが、このオフィスのデザインにあたっては、会社への想いや今後の発展、地域との関わりについて社員の方々に熟慮・コンセプト化していただきました。
そのコンセプト名は社員の方々に「はわいの樹」として名づけられました。
そのコンセプトが叶うように、いわば会社が成長する大きな樹のように、会社や地域の今後の発展などに合わせて、オフィスが成長できるようにデザインされています。
例えば、くつろぎながら自由な発想を生み出せるカフェのようなスペースを2階に備えていますが、そのスペースは会社の発展の糧となるクリエイティブなものを生み出すためだけではなく、将来の地域住民のコミュニケーションの場となることも想定してデザインされています。

小さなチームが集まり、大きなチームとなってできた成果

このように「勝美印刷株式会社 鳥取支店 新社屋」では、多くの方々の協力を得られ、チームを編成できたからこそ、実現できた建築でした。
このような規模の建築の場合、チーム編成も1つのチームでは賄いきれません。
役職員(クライアント)のチーム、設計者のチーム、施工者のチームなど数多くのチームが同時に連携をとりながら動くことが必要になってきます。

※今回の設計チームは、企画デザインをチームスタジオアーキテクツが担当し、実施設計をあい設計さんと構造設計さんにお願いいたしました。

今回の建築で、チームスタジオアーキテクツでは、それぞれのチームのコミュニケーションをとりまとめ、そしてコスト管理などの問題クリアーしながら進んでいくことに集中できました。
このように、クライアント・設計者・施工者の複数のチームを1つにまとめられたからこそ実現できた大きな樹のようなオフィスなのです。

(広報担当 N)