美容室 + 三世帯住宅(美容室 fica)

美容室 + 三世帯住宅(美容室 fica)

概要

建築場所 鳥取県米子市
竣工 2021年5月
施工 有限会社 荒石建材・廣富大工

広報担当より

綺麗で落ち着いた倉庫のような店舗兼三世帯住宅

米子市内の静かなの住宅街の中にこの美容室 +三世帯住宅はあります。
建物全体は、店舗兼三世帯住宅ということで、大きなものであり倉庫のようにも見えます。
しかし、窓が前面には限られていることや、灰色の外観の効果により、大きさを意識させない落ち着いた印象を周囲には与えています。
また、前面の大きなfix窓は、美容室の中を綺麗に映し、ここが美容室であることを一目で見てわかるように演出しています。
なお、住宅スペースについては、全面からは意識させないようなデザインとなっており、生活感を過度に感じさせないようになっています。

お客さまの居心地の良さと仕事のしやすさにこだわった美容室スペース

店内に入っても落ち着いた印象は変わりません。
加えて、大きなfix窓は、内側の待合スペースを明るく照らし、運が良ければ美しい大山をそこから眺めることも可能です。
待っている間さえ、そこで和んでしまう、cafeのような居心地よさがあります。
また、働く側にとっても多くの工夫がつまった空間となっています。
お客さまの髪のデザインやセットに必要な道具類をそばに置くための複数のワゴンを効率的に、また綺麗に収めるための動線デザインや、明るさを均一にして、カットやカラーを思い通り正確に行えるようにライン照明等の照明計画を行いました。
そのような工夫により、お客さまには居心地が良く、また美容師さまには機能的な空間をデザインすることにつながりました。

再配置・建て直し計画により日常業務に支障がないように

また、このプロジェクトにおいて重要なポイントであったのが、店舗や住居の再配置・建て直し計画でした。
2代にわたって長く地域で愛される美容室だけに、建築中にお客さまをがっかりさせることは許されません。
それらの解決にあたっては、これまでの課題であった前面道路からの視認性、駐車場へのアクセスのしやすさなども考慮して、新しい配置デザインを考えました。
加えて、休業期間を最小限にしながら、住居部分取り壊し→店舗部分建築開始→店舗部分完成後に同敷地内へ配置替えを行い、美容室のお客さまへの影響を最小限に抑えることを努力しました。

地域から愛されるクリエイターのクリエイティビティのシンボルとして

今回のクライアントは、美容師さまで、私たちと同じクリエイターです。
チームスタジオアーキテクツでは、そのクライアントのクリエイティブなイメージを建築に反映しながら、シンボルとなるように建築デザインを行いました。
これからも末永く、地域で人気の美容室として発展し続けることを願いながらこのプロジェクトに取り組みました。
この「美容室+三世帯住宅」は、チームの一員としての建築家の、幅広い役割を改めて再認識する建築となったのでした。


美容室 fica(フィーカ)さんの情報は以下をご参考ください!

美容室 fica(フィーカ)
鳥取県米子市東福原2-13-36
電話0859-32-3339
美容室 fica 公式Instagram

(広報担当 N)