M邸マンション改装

M邸マンション改装

概要

建築場所 鳥取県米子市
竣工 2022年7月
施工 株式会社 平田組

広報担当より

扉を開けたら趣味人の隠れ家

米子市内のとあるマンションの一室。
扉を開けるまでは、私たちが考えるマンションのイメージとは何ら変わりはありません。
しかし、扉を開けると多くの人はびっくりすることでしょう。扉の向こう側には一般的なマンションにありがちな生活感はありません。
代わりに迎えてくれるのは、大理石や青いリノリウムのある廊下や居室で、それは何か和風の庭園や池を思わせるようなデザインでもあります。
加えてそのような空間の中には、茶室まであります。
和なのか洋なのか、考えを巡らせながら見ていると、わからなくなるかもしれません。
しかし、このように和と洋が混在しているにも関わらず違和感がないのが不思議なことです。

クライアントさまの人生のように和と洋をミックスさせて

今回のプロジェクトのクライアントさまは、茶道や美術などの文化に精通された方です。
この「M邸マンション改装」は、クライアントさまが来訪者をもてなす空間としてデザインされました。
大切なお客さまに茶をたて、器を一緒に愛でる、そのような空間になっています。
クライアントさまは、人生を送る過程で国内だけではなく海外の経験なども幅広くお持ちの方です。
和から始まり、洋に触れて、和に戻る。
このリフォームされたマンションの一室は、クライアントさまのこれまでの人生の積み重ねを表現したような空間なのです。

マンションリフォームの当たり前にも手を抜かず

今回のプロジェクトは、マンションをリフォームするものでした。
マンションにおける特徴的なこととしては、専有部分と共有部分の取り扱いがあります。
例えば専有部分の設備であっても、防火に関わる設備など、共有設備などもあり、リフォーム時の取り扱いに注意すべき場合も多々あります。
チームスタジオアーキテクツでは、リフォームするにあたってはひとつひとつの現場の環境や設備を丹念に調べ、設計から施工にあたりトラブルが生じないように努めています。
建築家と言うと、設計やデザインの部分が注目されますが、現場の事前調査から建築中の監理まで、建築家の力を借りることは目に見えないメリットが数多くあります。
独立した建築家をチームの一員に引き入れることは、クライアントさまの手間を省くことにもつながっていきます。

クライアントさまの人生を建築家として表現するということ

建築家が建築で表現するものは様々です。
地域の自然環境や文化を反映する事はもちろんのこと、クライアントさまの生活や趣味、お考え、ご家族ごとのそれぞれの想いなど、それらも設計やデザインには反映されます。
クライアントさまにとって建物の建築をするということは、どこに住むか?誰と住むか?どのように住むか?ということをクライアントさま自身が向き合うことになります。
その想いをひとつひとつ丁寧にお聞きしながら、設計やデザインに反映させていくのがチームスタジオアーキテクツの仕事です。
このようにチームスタジオアーキテクツで手がけた多くの建築作品は、クライアントさまの人生を反映しています。
今回のプロジェクトにおいては、特にクライアントさまのそれまでの人生を濃縮させたようなマンションリフォームとなり、そのことを改めて認識させられたプロジェクトとなったのでした。

(広報担当 N)