離れのようなリビングのある改修された家

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離れのようなリビングのある改修された家

概要

建築場所 鳥取県東伯郡北栄町
竣工 2026年3月
施工 株式会社 平田組

広報担当より

使わない30坪を手放したら、毎日が旅館になった

北栄町に建つ、築年数を重ねた2階建ての住宅。84坪という広さを持ちながらも、2階はほとんど使われなくなっていました。今回のプロジェクトでは、思い切って2階を取り除き、84坪を54坪へと「減築」。骨組みの状態にまで解体し、筋かい計算から金物まですべてやり直すフル改修を実施して、現在の新築と同等の耐震性能を確保しています。間取りもまったく新しく生まれ変わった、新築とリフォームの良いところを両立させたプロジェクトです。

長い廊下が導く、旅館の離れのような暮らし

この家の最大の特徴は、玄関の先に広がる長い廊下です。現代の住宅では廊下をなるべく短くするのが主流ですが、建築家の藤原は「この物件に関しては、廊下が全て」と語ります。

玄関のベンチに腰かけると、ガラス越しに雪をまとった山が遠くに見え、左手には長い廊下が現れます。途中には中庭、天井にはリブの入った板張りがリビングの軒下まで一直線に繋がっています。
廊下は、歩くたびに景色が変わり、中庭から空が見え、間接照明がやわらかく灯る——旅館に到着して離れの部屋へ案内されるあの高揚感が、毎日の「ただいま」の中にあるのです。

廊下の先のリビングは、元は和室の続き間と内縁側だった場所。
建築家がこだわったのは「庭を活かすためにリビングを作る」ということ。
元の丸桁をそのまま残し、そこに新しいリブ付きの天井を差し込む繊細な仕事は大工さんの技術あってこそ。古い構造材と新しいデザインが自然に溶け合った、リフォームならではの空間が生まれました。
床には幅広の天然木、壁面にはからくりのような仏壇スペースと隠し収納——閉めればリビングの壁と一体化する「忍者屋敷」のような仕掛けも見どころです。

一直線で家事が終わる動線と、旅館のような個室

この家では、キッチン→パントリー→洗濯→お風呂が一直線に繋がる家事動線が設計されています。
パントリーに冷蔵庫と洗濯機、その上にガス乾燥機を配置し、畳み・アイロンまでこの場所で完結。しかも家事動線と家族の生活動線がクロスしないため、忙しい時間帯でもストレスなく動けます。
洗面も家族用とお客さま用の2か所を設け、おもてなしとプライバシーを両立させました。

長い廊下からアクセスする各部屋は、それぞれ異なるデザインを持ちます。畳の小上がりと元の和室から移設した障子のある部屋、大きなテーブルとウォークインクローゼットを備えた広い部屋——まるで旅館の客室を巡るような体験が、自分の家の中にあります。

「減築」という新しい可能性

84坪から54坪へ、数字だけ見れば「小さくなった」と感じるかもしれません。しかし実際にこの家を歩いてみると、その印象はまったく逆です。使わない空間を手放し、本当に必要な場所だけを丁寧にデザインし直すことで、暮らしの質は大きく向上しました。将来的にはガレージハウスにもなりうる屋根付き外部スペースなど、「育てる家」としての余白も残されています。

今、「この建物をどうしたらいいんだろう」と悩んでいる方も多いはずです。減築という選択は、建物の歴史を尊重しながら、これからの暮らしに最適な形を探し出すということ。チームスタジオアーキテクツは、クライアント様と一緒に”チーム”で、その最適解を追求し続けています。

(広報担当 N)

YouTubeでの建築紹介

今回もクライアント様のご厚意により、YouTubeでの建築紹介動画を公開しています。ルームツアーのほか、女性目線でのキッチン・家事動線の詳細レビューもございます。

減築リフォームで旅館みたい|完成前ルームツアー
キッチン→パントリー→洗濯→お風呂|一直線で家事が終わる間取り