土間の迎える隠れ家
概要
建築場所 鳥取県
竣工 2019年7月
施工 株式会社 平田組
広報担当より
落ち着いたエクステリアとは別のもう1つの顔
灰色系の外壁と重厚感のある両開きの玄関扉、落ち着いた色合いでも独特の存在感を感じさせるのが「土間の迎える隠れ家」です。
中に入り、玄関土間スペースに入ると、その印象は良い意味で裏切られます。
美しい白を基調としながら、和を感じられる明るく落ち着いた土間スペースは、洋を感じさせるエクステリアとは対照的で、多くの人はそのギャップに驚くことでしょう。
この玄関土間スペースは、この建築のもう一つの顔なのです。
クライアントのセンスから生まれた各スペース
このようなギャップについては、エクステリアと玄関土間スペースだけではありません。
玄関土間スペースからリビング、キッチン、和室へと場所を変えるたびに、和と洋が入れ替わります。
しかし、どのスペースも美しく、また心地よく、違和感がないのが不思議に感じることでしょう。
このように複雑に和洋をミックスさせたスペース構築はクライアントのお考えによるものでした。
これらのスペースのデザインは、クライアントが実現したいと考えていた高いデザインセンスから生まれたのでした。
デザイン性と機能性をバランス良くつなげていく
クライアントに選ばれた各スペースを違和感なく調和させてつなげていくのが建築家の役割です。
それぞれのスペースのつながりに違和感を感じないよう、またそれぞれに居心地の良さや機能性の向上につながるようにデザインを行いました。
例えば、ゴシック調のキッチンと和室の間に配置されたアートのような階段も1つの取り組みです。現代彫刻のようなアイアンの手すりはクライアントのアイデアであり、それを活かしつつ、テーブルや収納、階段、棚などの機能などを建築家としてバランス良くデザインし、つなげていくことに取り組んだのでした。
建築家だけではできないチームでできた建築
この度の「土間の迎える隠れ家」については、和洋や明暗などの異なるデザイン要素を複雑に組み合わせて調和させた、珍しい住宅となりました。
このような建築が誕生したのは、クライアントのセンスやアイデアや積極的な取り組みがあったからこそです。
また、複雑な建築を作り上げる施工者の努力、それを取りまとめる建築家の取り組みなど、クライアント・施工者・建築家からなるしっかりとしたチームがあるからこそでした。
この「土間の迎える隠れ家」は、チームスタジオアーキテクツらしい、チームの力でできた住宅なのでした。
(広報担当 N)