レッドシダーが迎える家

レッドシダーが迎える家

概要

建築場所 鳥取県米子市
竣工 2017年10月
施工 株式会社 平田組

広報担当より

目に触れる、手に触れるところに本物の素材がある家

落ち着きのある形状に、白く美しいサイディング、基本形の家かと思いよく見ると何かが違う。
不思議な感覚を覚える家がこの「レッドシダーが迎える家」です。
この不思議な感覚の原因は、外壁の一部に使用された高級木材のレッドシダーと玄関周りの塗り壁の美しさによるものかもしれません。
この「レッドシダーが迎える家」は、目に触れる、手に触れるところに本物の素材がさりげなく使用されている家なのです。

既製品の良さをミックスさせながら

この「レッドシダーが迎える家」は、室内に入っても同じような印象を受けるかもしれません。
インテリアや建具などのデザインは一見基本形のようにも見えますが、よくよく見るとなっています。
それらエクステリア同様に多くの工夫によるものです。
家づくりにおいては、建具や家具などをオリジナルで職人さんにつくってもらう「造作」と各住宅建材メーカーの「既製品」を使用する方法のどちらかを選択するのが一般的です。
しかし、この家では、ドアなどに既製品を活用しながらも、それらには丁寧に加工を施し、一般的な既製品とは異なった雰囲気にデザインを施しています。

ダイニングスペースを工夫してリビングスペースを広く

そして、この「レッドシダーが迎える家」において、最も注目すべきは、キッチン、そしてダイニングスペースではないでしょうか。
これらのスペースにおいても上記と同じような面白い工夫が行われています。
実際にこの家においては、キッチンの横には備え付けのダイニングテーブルが置かれ、それに続くようにカウンターテーブルがキッチン前、そして壁へと続いています。
この家においては、基本的にダイニングテーブルが不要となっています。
家族での食事から子どもの勉強までのすべてをここで行うことができるようになっています。
一般的なリビング・ダイニングスペースの場合、大きく立派なダイニングテーブルを置くほど、リビングスペースが狭くなってしまいがちです。
この家では、ダイニングテーブルを不要なものとし、リビングを広く使えるように工夫しています。

街なかの家だからこそ

また、その他にも建築家が関わる家ならではの工夫が多くあります。
その1つは自然や立地などの環境への対応です。
この家は街なか(市街地)に建つ住宅ですが、街なかの家だからこそ考える必要のあることも数多くあります。
住宅密集地の中での採光のことであったり、換気のことなどです。
例えば、この家では、住宅密集地でも十分に光が取れるように吹き抜けの上に窓を配置したり、自然の換気で夏の暑い空気を排出できるようにしたりするなど、街なかの家でも快適に暮らせるような工夫を多く設計に取り入れています。

この「レッドシダーが迎える家」は、基本形の家のようで、そうではない。
チームスタジオアーキテクツが考える基本形の家をさらに進化させた進化形の家なのです。

(広報担当 N)