米子のN邸 平屋住宅

米子のN邸 平屋住宅

概要

建築場所 -
竣工 2023年11月
施工 有限会社 荒石建材・廣富大工

広報担当より

少し開いたL字型の平屋住宅

「米子のN邸 平屋住宅」は、米子市内の緑豊かなエリアに位置する、落ち着きのある平屋建ての住宅です。
この住宅は、外観においてもプライバシーに配慮されており、外からは内部の様子を容易に窺うことができません。
建物は、母屋から少し離れた場所に建てられており、親世帯と子世帯が共存する形で、離れた二世帯住宅のような形式を取りながらもそれぞれの生活空間が確保されています。
全体の形状は、少し開いたL字型をしており、敷地の環境に溶け込んだ設計となっています。

少し開いたL字型の効果は室内に入ると…

このL字型の配置は、室内に入るとその効果が一層感じられます。
動線の設計は緻密で、玄関から廊下を通ってリビングに至る動線と、玄関から直接クローク、ファミリークローゼット、パントリーへと進む動線に分かれています。
前者は来客時の動線として、後者は家族の日常生活を考慮した動線となっており、使い勝手を考慮した導線となっています。
リビングに入ると、窓越しに広がる自然の風景と、時折通過する電車が生み出す風情ある景色が楽しめます。
特にリビングでは、本来は大きな柱が必要な箇所についても、視線を遮らないように設計で工夫されており、重要な景観を損なわないよう配慮されています。

キッチンで家族のコミュニケーションを育む

また、この住宅のインテリアのもう一つの特徴は、キッチンとその背面の収納にあります。キッチンは完全な造作仕様で、収納スペースも含めオリジナルデザインとなっています。
特に、キッチンにはドイツ製の高品質な家電ブランドであるミーレ(Miele)の製品が採用されており、機能性とデザイン性が両立した空間となっています。
さらに、キッチン背面にはスタディルームが設置されており、子供たちの学習スペースや、大人が仕事を行うための場所として活用できるよう設計されています。
このエリアは、生活動線とともに家族のコミュニケーションを育む重要なスペースとなっています。

いろいろな課題を「チーム」で解決する

社会の流れが加速し、複雑化している現代において、核家族化の進展とは逆行する形で、祖父母世帯と共に暮らす二世帯住宅の需要は増えつつあります。
本プロジェクトにおいても、農地から住宅地への農地転用に関する課題などを、私たち建築家がプロジェクトチームとして施主様や施工業者様と連携することで、問題を解決することができました。
さらに、施主様と一緒に壁を塗るワークを行ったり、建築途中で発生した不具合を施工業者様と協力して迅速に対処するなど、プロジェクト全体を通じて「チームスタジオアーキテクツ」らしいアプローチが実現できたことは非常に喜ばしい経験となりました。

(広報担当 N)