土間玄関のある家





土間玄関のある家

 

概要

建築場所 鳥取県米子市
竣工 2017年2月
施工 平田組

 

広報担当より

「土間玄関のある家」は、白い家が2軒つながっているかのような不思議な外観を持った家です。
玄関には大きな開口部と広い土間を配置しており、この家の外観の不思議さを際立たせています。
もちろん、この外観の不思議さの裏にはメリットが隠されています。

まずは、2軒の家をつなげたような形状から見てみましょう。
このような形状が出来た理由、それは家の中心にある広いデッキスペースが関係しています。

通常デッキスペースは、建物スペースの内側に配置されるものではなく、どちらかといえば建物の周辺部や外側に設置されます。
しかし、建物の外側にデッキスペースを配置する場合は、外からの視線などプライバシーも配慮しなければなりません。
この家では、デッキスペースを2つの建物の内側に配置することで、またデッキを配置する位置や方角などを工夫することで、外からの視線やプライバシーの問題にも配慮されています。
また、建物の間のデッキスペースは、中庭やパティオのようにリビングや隣接する室内に多くの光を届けることにも役立っています。

続いて、2つめの特徴である土間スペースについて触れましょう。
大きな開口部に広い土間と共に配置されている玄関は、昼夜問わず明るく、この家の「顔」となっています。
土間スペースは、玄関に視覚的広がりを与えるだけではなく、機能面でも多くのメリットを持っています。

そもそも、昔の日本家屋では当たり前によくあった土間スペースは昔から便利なスペースでした。
来客と簡単な会話をしたり、野菜の泥落としなど料理の下準備をしたり、農作業仕事に関わる作業をしたり、子どもが遊んだりなど多目的に使用することができました。

この家の土間スペースも同じで、言うなれば「現代の土間」です。
来客との短時間の会話はもちろんのこと、一時的な荷物を置いておいたり、子どもが遊びに使ったりなど多目的に使用することができます。
この土間では、収納などにも工夫してデザインを行っているため、簡単な仕事や勉強のような事務作業でさえ行うことができます。

この家の玄関土間は、この家の明るい「顔」であると同時に、クライアント家族の色々な要望にも答えられる器用な存在なのです。

 

(広報担当 N)