既存住宅を活用した二世帯住宅(増築・リフォーム)
概要
建築場所 鳥取県米子市
竣工 2021年10月
施工 株式会社 平田組
広報担当より
子+孫世帯のために増築された二世帯住宅
米子市内の静かな住宅地の中に新しく増築されたのがこの二世帯住宅です。
落ち着いた黒い外観は、元からあった住宅に対して過度に主張しすぎることなく、しかし新しさや新しい世帯の存在などを感じさせるものとなっています。
その印象の通り、この住宅は二世帯住宅で、かつ親世帯が 子+孫世帯と一緒に暮らすために新しくデザインされた住宅なのです。
よくあるようなゾーニングではなく
室内に入ると、そのゾーニングに関しては、予想を裏切るようなことが起きるかもしれません。
一般的な増築の二世帯住宅の場合、新しく増築された住宅部分は、新しく入る子供世帯、もしくは親世帯のためだけにデザインされ、空間を世帯ではっきりと分けるゾーニングを行いがちです。
しかし、この二世帯住宅では、親世帯と子+孫世帯のスペースが、新しい建築と既存建築の両方にわたって配置されています。
クライアントさまのご希望や家族の良い関係性などから、既存の住宅の空間にまで手を加え、リフォーム+増築で、再度デザインするチャンスをいただけたのでした。
家族どうしの思いやりの気持ちをデザインして
そういった再デザインのチャンスを得たことで、思い切ったゾーニングの変更が可能となりました。
また、設計デザインには自由度が高まりました。
おかげで複数のリビングやキッチン、新しい寝室スペース、子供部屋など、最適な位置にデザイン・配置することにもつながりました。
それだけにとどまりません。
クライアントさまには、家族どうしの仕事があり、異なる生活時間帯でも迷惑をかけることなく快適に暮らしたいという、お互いへの思いやりのこもったニーズがありました。
複数のリビングや居室、駐車場等の配置は、昼夜生活時間が異なっても気兼ねなく生活できる、家族どうしの思いやりの気持ちが表現されたものとなりました。
住宅をグレードアップして親から子へ受け継ぐこと
近年、日本全体においても、またこの山陰の鳥取県においても、住宅や不動産を親から子へ受け継ぐこと、相続、贈与、資産継承がクローズアップされることも多くなりました。
その中ではどう引き継ぎ、またうまく活用していくかが課題になることも多々あります。
社会的に所有者不明の空き地や空き家が問題となっているのもその一つです。
もちろん、活用に困ることなく、親世帯と 子・孫世帯が幸せに共有しながら引き継いでいけることが1番です。
この二世帯住宅は、住宅、不動産を親子で幸せに受け継いでいくために、住宅をグレードアップさせるような、チームスタジオアーキテクツでは興味深いプロジェクトとなったのでした。
(広報担当 N)